今日は、枚方と八幡で耐震診断をしてきました。
耐震診断は現地確認をさせていただき、図面を作成し
耐震ソフトに入力して耐震の評点を出します。
現地確認では、屋根裏と床下及び各部屋の壁の仕上げ
屋根、外壁、基礎等 建物全体の状態をチェックします。
本日伺った2軒は、ともに旧家でしたので
屋根がいぶし瓦の土葺き、壁が土壁でしたので
非常に重い建物ということになります。
【瓦についての基礎知識】
瓦葺きでは野地の上に粘土質の土を敷いて、
その上に職人さんが一枚、一枚、釘止めせずに
瓦を乗せていく工法が主流でした。
この土は雨や湿気を吸う吸湿材としても、断熱層としてもすぐれた働きをするうえ
瓦の接着剤でもあったわけです。
釘も使わずに、長い風雪に耐える瓦葺きをやってのけるのが職人芸の凄さですが、
家が歳をとって歪むとともに瓦もズレてしまったり、
台風で飛ばされたり、地震で落ちるなどの被害も避けられませんでした。
瓦葺きの“重量リスク”を解消するため、近年登場したのが「引掛け桟瓦葺き工法」。
野地の上に直接横木(桟木)を組んで、そこへ瓦を引っかけたり釘止めします。
土を敷かず、防水材としてルーフィング(ゴムやアスファルトなどの防水シート)を
敷くため、瓦葺き屋根が格段に軽量化されました。
優れた特質を持つ瓦葺きと軽量性のメリットとが融合されたわけです。